【読むとよいタイミング】学習開始直後/予備試験論文式直前/司法試験直前
司法試験に向けた勉強を始めて2年。その間に読んだ、広い意味で「勉強法」に関する本を数えてみると、60冊ありました。刻一刻と忘れつつあるので、覚えているうちにあれこれ書こうと思います。その前に、まず、法律を勉強する上で一番大事な「六法全書」についての備忘録。
目次
1. ふだん使う六法
私は法律のことを何も知らずに司法試験の勉強を始めたので、六法について教えてくれるひとは周囲に誰もいませんでした。そこで、とりあえず書店に行って、「六法なのになぜ7個以上も法律が載っているんだろう?」と不思議に思いながら購入したのが『ポケット六法』(有斐閣)でした。
その後、予備試験に合格し、司法試験に向けた勉強を始めるタイミングで『判例六法』(有斐閣)を購入しました。結論から言うと、学習開始直後から、学習時には判例六法を使うべきでした。まずはそれだけ伝えたい。以下、私が思う、判例六法を使うべき理由です。
・判例を知らないとほとんど意味がない科目がある(憲法とか)
・具体例がわかったほうが覚えやすい(従物=地下タンク、とか)
・重要な条文(≒判例がたくさん載っている条文)が一目でわかる
・ふつうに読んでいて楽しい
2. 予備試験用法文
続いて、『予備試験用法文』に関するマメ知識クイズ。このアイテムはとにかくメルカリ以外での入手方法がないので、私は予備試験前に確認する術が無くて困りました。
Q1 試験科目のうち、見出し(ex. 憲法23条【学問の自由】など)がついていない法律は?
Q2 弁護士職務基本規程はどこに載っている?
Q3 項数の表記はどうなっている?
Q4 条分番号の表記は算用数字?漢数字?
A1 憲法と刑事訴訟法。「e-Gov」というサービスを使って検索するとわかりますが、これらの法律の見出しは国がオフィシャルに発表していません。特に刑事訴訟法は、ふだんの勉強で意識的に条文番号まで覚えておくといいかも知れません。
A2 弁護士職務基本規程は一番最後に載っています。そもそも普通の六法には載っていない(と思う)。
A3 ふだん「ポケット六法」を使い慣れていると焦りますが、「1項」の表記がありません。「2項」以降があるか否かを確認して、論文では正確に引用できるようにしましょう。
A4 漢数字です。私は試験会場で面食らいましたが、縦書きで「百十一条」「二百二十一条」「百一条」「二百二十条」などと書いてあります。ちなみに項数が算用数字で、号数が漢数字です。
3. 司法試験用法文
最後に、『司法試験用法文』について伝えておきたいこと。3本の「しおり」がデフォルトでついているので、有効活用してください。
私は某ブログに書いてあった「細いペンをたくさん試験会場に持っていって、しおり代わりに活用しましょう!」というアドバイスを真に受けて、選択科目ではボールペンを挟みまくって六法をぱんぱんに膨らませながら問題を解いていました。
しかし、休み時間に周囲を見渡すと、みんなきちんとしおりを使っているではありませんか…
試験時間以外は六法に手を触れないよう厳命されますし、しおりはきれいに格納されているので、ふつうに使っていてもなかなか気づきにくいです(上述のブログの筆者も悪意ではないと信じたい)。ご注意ください。
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法学部で勉強していれば「こいつはなんでこんな当たり前のことをわざわざ書いているんだ」と思われるようなことかも知れません。まあ、もし法学部出身ではなかった場合に、何かしら役に立てば幸いです。