司法試験予備試験に1年合格したペンギンの備忘録

司法試験予備試験に1年合格したペンギンの備忘録

文学部卒。元会社員。2019年夏頃から勉強を始め、2020年度の司法試験予備試験・2021年度の司法試験を通過しました。

司法修習生は二度試験を受ける

【読むとよいタイミング】司法修習開始後〜二回試験

 

 昨年末、Twitterで修習生の方が集合修習の話をしているのをたまに見かけて、「年末年始にまとまった時間があったら二回試験について書きたいな〜」などと考えていました。

 が、仕事納めが12月30日、仕事始めが1月2日で、その間は体調を崩して寝正月でした。1月は登録換えに向けてバタバタと準備をしていて、気づいたらあっという間に2月でした。

引越しの準備もしてないのに、ブログなんて書いてる場合か?

 ブログ書いてる場合じゃないんですけど、人生で15回目(しかも1年に1回以上のペース)の引越しなので、飽きちゃって、全然やる気が起きないんですよね。

 

 すみません、まじめな話をしようと思っていたのに、どうでもいい身の上話をしてしまいました。

 というわけで、約1年前にツイートした二回試験についての画像を貼り付けながら、約2年前の即日起案や二回試験についてぎりぎり覚えていることをぽつぽつ書いていこうと思います。

Twitter上で「そろそろTwitterが滅びる」みたいな言説を何度も目にして、過去にTwitterに投稿した画像を少しずつブログに移行しようと思っているんですけど、意外と滅びないですよね。)

(pixabayからのイメージ画像)

目次

75期の二回試験の問題

 大きい修習地では二回試験の過去問集が出回っているという噂を聞いたことがありますが、私は限界修習地へ飛ばされ、導入も集合もオンライン修習だったので、まったく何の情報も回ってきませんでした。

 同じような境遇で困っている修習生の役に立てればいいなと思い、75期の二回試験の過去問の再現をしてみました。実際の事件をモデルにしているらしいので、そこまで具体的には書けないんですが、なんとなく雰囲気は掴めると思います。

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 二回試験に落ちてた場合にきちんと教官とかに相談できるよう、わりと詳細な再現答案も作っていました。

 久しぶりに読みましたが、民事弁護は何が何だかよくわからないですね。終わった後、みんな「落ちたかも…」みたいな話をしてたので、そこまでビビらなくても大丈夫です。

起案に関するメモ

 ここからは、科目ごとの注意点をまとめたメモを貼っていきます。

 Twitterでも書きましたが、ここに書いてあることが大事、というメッセージではありません。

 集合修習では、即日起案の講評のコマがあると思います。そこで教官が発言したことが何より大事です。それを自分なりにまとめておいたほうがいいよ、というメッセージです。

 あと、それぞれ「答案の型」みたいなものも書いています。キレイごとを言えば私も「答案の型」なんて必要ないと思っていますが、司法試験の採点アルバイトをした経験からすると、型どおりに書いてあるほうが読みやすかったです。

 型を知った上でそれを上回るのが「型破り」、型を知らないで自由に書くのは「型無し」です。

刑事弁護の起案に関するメモ

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 刑弁ってとにかく問題が簡単で、差がつきにくいですよね(有罪で書けばいいのか無罪で書けばいいのかわからない!なんてことがないですから)。

 別に二回試験に限ったことではないですが、採点者の採点対象になるのは「答案に書いたもの」だけです。「このひとはこんな風に考えたんだろう」などと善解して加点してくれることはありません。

 簡単だからって手を抜かず、当たり前のことを言語化して丁寧に説明すると高い評価がついたような記憶があります。

民事弁護の起案に関するメモ

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 刑弁と同様、民弁も結論が決まっています(実務はさておき、「自分の依頼者のほうが間違っているよなあ…」と悩むような事例はあり得ません。実務はさておき)。

 民弁では、正しい結論に導く、というよりも、いかに多くの事情を拾って主張しまくるか、という部分に重点があるように思います。

 多くの事情を拾って主張するには、構成が大事です。きちんと設計図を書かなければ、高いビルは建ちません。民弁は、他の科目に比べると全体の構成(見出し作り)に時間を割いていたような記憶があります。

 ちょっとだけテクニカルなことを言うと、見出しは「印章の冒用の可能性(の有無)」みたいな無色で中立的な言葉ではなく、「被告が原告の印章を冒用したこと」みたいに、こちらの主張で色付けされた言葉で書いたほうが読みやすいです。

検察の起案に関するメモ

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 検察起案も、結論で悩むようなことはないですよね(同期で「一部不起訴」を書いた強者がいますが)。とにかく型を暗記することと、時間配分に気をつけること。それだけと言えばそれだけです。

 少しだけ中身に踏み込んだ話をすると、「犯人とA(被疑者)を書き間違えないこと」という点が一番大事だと思っています。下書き用紙を縦半分に折って、左側に「犯人」、右側に「A」と書いて、事情を列挙する形で答案構成した記憶があります。

 余談ですが、高校生の頃にミステリー小説を読みまくってたおかげか、「犯人はお前だ!」みたいなテーマ(犯人性)の文章を書くのが楽しかったです。

刑事裁判の起案に関するメモ

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 教官は「正解なんてない」と言いますが、あれは冗談だと思っています。やはり試験問題なので、正解があります。恥ずかしながら集合起案で結論を間違えて、低い評価になってしまったことがあります。結論を間違えると、理由づけも苦しくなります。

 途中で苦しさを感じても、スタート地点まで戻ることはできません。答案を書き始める前に、ひと呼吸置いて、「その結論で正しいのか?」と冷静に考えたほうがいいと思います。

 刑裁と民裁は、あまり答案の型を気にせず書きました。教官の「型はない」という話も、裁判科目に関しては冗談ではないと思っています。ただし、「事実認定」と「法的評価」だけはキッチリ項目を分けたほうがいいです。

民事裁判の起案に関するメモ

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 このブログ記事の掲載順は、自分がツイートした順番に従っています。なぜ自分がこういう順番でツイートしたのか覚えていないですが、やはり、刑弁が一番簡単で、民裁が一番難しかった記憶があります。

 刑裁と同様、民裁の事実認定にも「正解」があります。それをきちんと見極めなければいけない難しさがあります。それに加えて、要件事実というルールもあります。小問も細かくて全然わからないことがあります。

 じゃあどうしたらいいんだ、と言われると、まあ、頑張って勉強しておくしかありません。参考になるような本をまとめた記事も書いたので、よかったら見てみてください(→リンク)。ポジティブに言えば、一番勉強し甲斐のある科目じゃないでしょうか。

 企業法務(特に大手渉外事務所)のことはよくわかりませんが、街弁になるのであれば、事実認定も要件事実も民事裁判手続も、勉強しておいて損はないです。

 これらは弁護士になってからも勉強できますが、実務に出てからは、破産とか離婚とか相続とか交通事故とか、テクニカルな知識をかき集めることに追われます。「土台」になる部分は、暇なうちに鍛えておいたほうがいいと思います。

二回試験、頑張って損はない

(pixabayからのイメージ画像)

 

 おいおい、たかが二回試験、何をそんなにムキになってんだ…と思われたかもしれません(そんなひとはここまで読まないか)。

 私も当時、すでに街弁事務所に内定をもらっていました。実際、二回試験なんて「落ちなければ十分」な状況ではありました。

 なぜそんなにムキになって二回試験対策していたか、というと、目の前に試験があると手を抜けない、という性格なだけです。あとは「二回試験落ち」という最恐の事態を避けたかったから。

 しかしまあ、ほとんどの修習生にとっては、裁判官(教官)が起案にコメントしてくれる機会なんて二度と訪れないわけですから、即日起案も二回試験も、真剣に取り組んで無駄にはならないと思います。

 7時間半×5日間、手書き…こんな受け切るだけで超大変な試験、「全員合格」でいいと思ってしまいますよね。実務に出てからヤバい弁護士なんていくらでも

 これから二回試験を受ける予定の修習生が全員合格されることを祈っています。